院長プロフィール

若い頃から、酷い首・肩こり、背中の痛み、慢性的な疲労感、不全感を抱えており、身体の不調と共に、常に漠然とした生き辛さがありました。

肩こりも酷くなると、キリで突き刺されたような痛みになり、首の付け根は常に重くうっとおしい、お腹は張って気持ちが悪い。

当時は、コンクリートのような硬い身体で、男性の施術者にどんなに強い力で押されて、「こんなに強く押して大丈夫ですか？」と聞かれても、何も感じないほどでした。

多くの療法（指圧・整体・カイロ・鍼灸etc.）に10年程行きましたが、どこへ行っても「又、ダメだった」と落胆するだけでした。

中学時代から、心理学の領域の本を読み、心療内科の祖、池身酉次郎先生の「愛なくば」に感銘を受けました。心の傷が、身体の状態に顕れることに、強く関心を持ちました。

高校時代には、「心理的な療法はあるけれど、身体からのアプローチによる療法は無い。自分はその面でのパイオニアになる」と志を持ちました。この時はわかりませんでしたが、身体からのアプローチが必要なのは、他ならぬ私自身でした。

大学の心理学科を卒業後、施術家を目指しながら、登校拒否・出社拒否の方々の宿泊施設に勤務しました。
途中、池見先生が提唱された市民の研究会で、生涯の師に出会ったことが、大きな転機となりました。

人の回復に携わるには先ず自分からと思い、師の下で自身の施術を受け始めましたが、実は自分自身がかなり傷んでいることがわかり、仕事をしながらも自らの施術をひたすら続けました。

人様の身体に触って施術をしておりますので、この頃の自分がどれくらい酷かったか、そのままでしたら癌や脳内出血で、とっくに命が無かったことが、よくわかります。

全身が硬かったので、筋肉の深部まで届く、激しい痛みを伴う施術を、全身何十回と受けました。顔も4～5回受けました。
が、これで料理でいうところの下ごしらえができた程度。
それからが長い道のりになりましたが、身心両面からの自分自身の施術は、進めば進むほど奥が深く、終わりがありません。

昔と比べると、身体は全く変わっていて、別人のようです。仕事柄の肩こり程度はありますが、首の後ろの錘のような重苦しさはなくなり、背・腰痛も無く、ロボットから人間になり、生きるのが大分、楽になりました。

仕事においては、施術ルームの近くにバレエ団があった御縁で、バレエダンサーの方が多くお見え下さっています。プロ・アマを問わず、バレエダンサーの方は外反母趾の方が多く、痛みを伴う場合はダンサー生命に関わってきます。手術をすると、三ヶ月は足を地に着けません。。何とかしようと考えていたところ、私自身が受けた筋肉の深部に届く手技を使えば、と思い立ちました。

その昔、私は足も固く甲が盛り上がっていて、小指の付け根もでっぱり、軽い外反母趾でした。24.5ｃｍの足が[入る]靴が中々見つかりませんでした。24.5cmのEEで可愛い靴なんて、ありません。靴は、内側から金の棒で押し伸ばして履いていました。

それが、何回か足の筋深部の施療と矯正を受けているうちに、小指の付け根は平になり、足の甲がスッキリして骨の1本1本が見え、親指が伸び外反母趾とも言えない足になって。。。ついでに足首も細くなり、殆どの靴が履けるようになりました。

この体験を元にして、足に集中して、細部の筋肉や骨をひとつひとつ整えていけば、と、試行錯誤を重ねているうちに、かなりの外反母趾の方も矯正されて踊れるようになりました。そのうちに、一般の方へもクチコミで広がっていき、多くの女性が「外反母趾は改善されない」と諦めていることを知りました。

自分自身の経験と、外反母趾の施療から、外反母趾と心のクセとは関係があることがわかります。今後は身体と心と両面から解きほぐしていければと思っています。

足元が調う(ととのう)と、文字通り[地に足が着き]、自分をしっかり支えられて自分の人生を歩みやすくなります。

お見え下さる方が、自分自身を取り戻し、少しでも楽になられることを願って、日々施術にあたっています。